星宙を詠う《ソラウタ》

ホロスコープの読み方、メール鑑定、惑星擬人化小説を更新中。

もっとも大切なのは、与えられた命をきちんと全うすること。

今回は、重たい身の上話となってしまいますので、気分の乗らない方はスルーして頂いて構わないです。

 

 

昨夜、10年前に2年間交流のあった知人が亡くなったと報せを受けました。

 

死因は自殺だそうです。

 

遺書も残しておらず、原因は定かではありません。

ただ、私にとってその出来事は他人事とは思えず、本当に少しの間でしたがその方に想いを寄せていた時期がありました。

 

仮にAさんとして、ここに想い出を記しておきたいなと思います。

 

10年前の春、紹介でAさんの運営しているライブハウスのアルバイトとして雇用されました。

 

当時私は重度の鬱で引き篭もりでした。医療機関では「重度」の診断だったのですが、働くことに対して強い衝動があり、幾度となく働こうとしてはまた引き篭もるということを繰り返していました。

 

強く休養を勧められていましたし、精神安定剤もかなり強いものを処方されていた記憶があります。

それでも何故か分からないのですが、動かなくてはならないという強迫観念に苛まれていました。

 

それもある意味病気だったのかも知れないです。

 

とはいえ、ライブハウスは基本的に夜勤でしたし音楽が好きなこともあって、飲食業界は初めてでしたが、何とか持続するに至りました。

 

しかし人間関係は最悪で、特にホールスタッフの女性間のいざこざが尋常ではありませんでした。

もちろんいい人もいました。けれども年上の女性スタッフに目を付けられてしまい、いびられるような感じになってしまいました。

 

私自身、その数年前に自殺を決行し未遂に終わって、まともに働ける場所がこのライブハウスだったので、何のために生きて戻って来たのだろうかという想いもありました。

 

Aさんは当時40代でしたが、背も高くハンサムで、明らかにモテるタイプの人でした。

ライブハウスの店長ですし、いかにも女子が好きそうな感じですよね(苦笑)

でも凄いハードワーカーで、年始5日くらいしか休んでいなくて、ずっとライブを四六時中ブッキングし続けていました。

 

Aさんとキッチンスタッフ以外全員アルバイトですし、何もかも全部1人で仕事を受け持っていたような印象でした。

私は人間関係の悩みというか、女性スタッフをどうにかしてくれないかという訴えをし始めたのが最初だったような記憶があります。

 

Aさんは、今思えば凄く優し過ぎる人だったのではないかなと思うのですが、人間関係を上手く管理することが出来なくて、女性ってしたたかですのでAさんの言うことをまともに聞く感じではなかったのですよね。

 

その女性スタッフも結局Aさんのことを好いていて、あわよくば・・・と思っていたんだと思います。

その矢先、一応私の方が10歳くらい若かったので、辛く当たれば辞めるかもとか思ったのでしょうか・・・。

 

他のスタッフとはそれなりに上手にやっていたつもりで、飲みに行ったりダーツで遊んだり、少しは楽しいかなぁと思える時もありました。

ミュージシャンとも仲良くなれますしね。

 

ふとしたことがきっかけで、私の左腕には自傷痕があるのですが、それをAさんに見られてしまいました。

Aさんは、

「人生色々あるけど、生きてればどうにだってなるよ」

って笑って励ましてくれたんです。

 

実際の言葉はあまり覚えていないのですが、似たニュアンスだったと思います。

わざわざ聞かなくてもどういう気持ちで自傷するのかなんて大体察することが出来る年齢だし、そういう大人な意見というか、20代の私にとっては物凄くありがたかったし感動したのですよね。

 

怪訝な顔されるに決まってるよって思うじゃないですか。

少なくともいい気分のするものではないですし。

家族は自傷した私をえらく責め立てたので、そういうものだと思っていました。

 

Aさんのそういう優しさに触れて好きになってしまうのですが、多分Aさんはそういう感情を持って接してこられることに食傷気味というか、疲れていたんじゃないかなと今振り返れば思います。

 

そんなこと分からないので、私は気持ちも伝えましたし、それが通じたのではないかなと思う一時もありました。

とても忙しい人だから、私が支えられたらいいのになと思っていたのですけれど。

 

その後すぐ新人の女の子が入ってくるのです。その子は後にAさんの奥さんになる人でした。

私よりも3歳ほど若く、外見はリカちゃん人形みたいに整った顔立ちの子でした。

かなり勝気な性格で、今まで周りからちやほやされてきたのだろうなぁと伺わせるタイプの子です。

 

仮にBさんとして、案の定Aさんを好きになり、アプローチが始まりました。

Aさんにとっては20歳離れている女の子であり、しかもかなり美人ですから、私よりも彼女の方が良かったかも知れません。

とても押しに弱い(面倒で断るのが嫌?)イメージでしたから。

 

Aさんの都合を優先させて無理に会ったりなど出来なかった私は、あっさりと彼女にAさんを奪われてしまい、挙句Aさんから私のことを聞いたのでしょう、Bさんから

「彼に近づくな!彼は迷惑だと思っているし、私が知らない彼の過去を知っているお前を許さない」

と言われてしまいます。

 

Bさんから言われたことより、Aさんが迷惑に感じていたのだなという事実の方がショックでした。

彼の過去を知っているのは私だけじゃないですし、それを言うなら他のスタッフの方が知っていますし彼の母親はどうなるんだって感じなのですが・・・。

 

まぁ若気の至りということで・・・(汗)

 

Bさんはそれから私を無視したり聞こえる声で悪口を言ってきたりするようになり。

立場的にはBさんって入って間もなくて仕事もろくに知らないのに、こういうこと出来るタフさは逆に凄いのですけどね。

 

よくよく振り返ったら、ずっと人間関係は最悪なままで全てAさん絡みだったのですよね。

そしてBさんに結婚を押し切られて、Aさんは彼女と結婚してしまいます。

私をいじめていることも全て知った上でです。

そういうのも全て聞こえるように、「Aさんはお前じゃなく私を選んだんだ!」と主張せんばかりでした。

 

私別にAさんと付き合っていたというほど密に会っていなかったのですけどね。

みんな私のことを妬むけれど、私は振られている立場なのになーと。

 

Aさんの優柔不断さが色々裏目に出て、こんなことになっていたんでしょう。

私はBさんに無視され始めた頃からとっくにAさんのことは考えられなくなり、まともに関わり合いたくないので、別の方とのお付き合いを決めていました。

 

それでもいじめはなくならなかったんですから、人間って恨みや憎しみだけでずっと生きていられるのですね。

 

円形脱毛が出来るほどストレスが溜まり、ずっと仲良くしてくれていたスタッフに「こんな目に合ってまでどうして続けるのか」と問われ、他の人の目にもこの状況は酷い状況だったのだと初めて認識し、号泣しながら辞めることを決意したのでした。

 

辞めてからライブハウスに訪れたのは一度だけです。

Aさんは相変わらず、多忙を極めていて、本当は仕事を分担出来るパートナーが欲しかったのだと思います。

バイトの男の子で気に入る子がいれば、率先的に仕事を与えていたような感じでした。

ただ仕事量についていけないのか、人間関係が改善されなかったからなのか、鬱になって辞めてしまうスタッフなどがいました。

 

結婚してから、子供はいたのか夫婦間は良好だったのか、などは分かりません。

奥さんはあれから、キッチンスタッフの男性に自分がしていたのと同じような報復を受けて、お店を飛んだそうです。

飛んでもAさんの嫁なんですけどね・・・。

 

独身の頃ですら、色んな負荷を背負っているように見えたのに家族を持って養っていかなければいけないですし、やりたいことも出来なかったでしょうし、蓄積されていた感情の捌け口をどこにもさらけ出せなかったのかも知れないです。

 

私の目線から見れば、嫁選びを間違えるからだよ、と言いたい気持ちもありますが、仮にそれが私であったとしても彼の自殺を防げたかどうかは定かではありません。

嫁の立場であっても彼を癒せない深い闇があったかも知れません。

 

 

心情としては凄く複雑で、「生きていればどうにかなる」と言った人間があっさり死んでしまうなんて。

少しの間でも私の中で大きく割合を占めていた人が現実にもういないなんて。

 

初めてなんですよ、親戚以外で自分と深く関わりを持った人が亡くなる経験というのは。

しかもそれが、病気や事故ならともかく「自殺」だなんて最悪の結果。

 

お葬式やお通夜は私の都合がどうしても間に合わず、行けないのですが(嫁の顔もありますし汗)落ち着いたらお墓参りには行こうかな、行ってもいいのかなぁと考えています。

 

次、生まれ変わることが出来たなら必ず幸せになって。

今度は自分できちんと意志を持って歩んで下さい。

私が地球を卒業したら、説教しに行くので覚えておいて下さい。

 

ご冥福をお祈りします。